テキスタイル・・・オリジナルのコルビジェジャケットがレザーの中でも成牛(ステア)製で着色も吹き付けのラッカーと言う、質実剛健ではあるが、着る人間には決して優しくない固くて重い服なので、今回はその全てを逆に作るというコンセプトで生後3ヶ月のカーフレザーをチョイスした。それもなんと北海道産の日本製原皮の和牛カーフレザーなのである。やはりカーフは肌のキメが違う。なのに牛としての強さがある。キメだけで言えばシープレザーも優秀だが、ハードさの演出には弱い。コルビジェが起点なのであればやはりカーフのチョイスが正解であった。今回は更にその表面に機能をプラスした。なんと自衛隊も発注するミルスペック防水加工を施した。表面加工ではなく黒に染革する際、同時に防水、撥水の加工を加える技法なのだ。雪国でもストレスなく着用可能なラグジュアリーと機能、軽さを併せ持つ新コルビジェジャケットが完成した。
デザイン・・・初代CORBより若干ボックスシルエットにモディファイし、襟も本来のコルビジェ着用モデルに準じたフラットな襟にしカシミアを貼った。裏地もカシミア100%である。ボディーの分量をプラスした割にはあまりにしなやかなカーフの質感のせいか大きさを感じさせない着用感である。